これまでのSOLA
【From SOLA Manager】
HPにお立ち寄りくださり有難うございます。SOLAマネージャーの石本あゆです。SOLAは『School of Liberal Art -大学では経験できない多様な学び』をモットーに、多種多様な文化・価値観・生き方を身に付ける場として、2018年にTeam Medicsの一部門として設立しました。これから医療従事者として働く私たちは、様々な背景を持つ患者さんに出会うことになりますが、知識偏重になりがちな日本の医学教育においてそのような社会の多様性について学ぶ機会が少ないのが現状です。SOLAは、設立者川目さんのそんな危機感から生まれました。SOLAでは、様々な分野からお招きするゲスト講師の生の声を通して、教科書では学べない実情を理解することを目指しています。また、ワークショップを積極的に取り入れ、受け身にならず自ら考えて発信する機会を設けています。閉鎖的コミュニテイーにこもりがちな医療系学生が多い中、ワークショップや懇親会が全国から集まる参加者同士の議論や交流の場、主体性や広い視野を得る刺激の場になればという願いは設立から今に至るまで変わりません。
【不定期セミナー】
私がマネージャーとなってからは「他分野の専門家でありながら、医療に携わる方」に焦点を当てたイベントを企画しています。医学的治療やケアだけでなく文化や経済など他分野からのアプローチが、患者さんや医療施設、医療従事者の働き方を支えることや、他分野の専門家と医療現場で協力するのに必要な視点を学ぶ場を創れたらという想いが強くありました。2019年6月にお招きした建築家の山崎健太郎先生は、マネージャーとして初めての企画であり、Team Medicsとして初めて医師以外のご職業でご講演をいただいた方で、個人的に思い入れがあります。また、この講演で思いがけず嬉しかったのが芸術・建築系の学生さんに多数ご参加頂いたことで、分野の融合をイベント内で実現できたことはとても有意義に感じました。産業医・眼科医としてマルチキャリアでご活躍される三宅先生や企業への事業戦略提供・経営コンサルティングなど幅広くご活躍される金子先生からは、キャリアや人生に対する価値観を伺うことができ、自らの人生設計に向き合う機会を与えていただいたという点でも非常に貴重な講演でした。
【カンファレンス】
Team Medicsスタッフが一丸となって総出で準備するのが、年1度のSOLAカンファレンスです。マネージャーとして携わった2019年度は「外国人診療の現状」をテーマに選びました。医療現場でも外国人を見かけることが増える中、目の前に言葉の通じない患者さんが現れたときに医療者として何をすべきか、語学力の向上という視点だけにとらわれない新しい答えを探りたいという想いがありました。ここでのワークショップで「私たちにできること」として参加者の方から提案頂いたYouTube企画は、2020年3月に始動し現在も進行中です。外国人向けの医療情報を提供する動画を作成・発信していく内容で、まさに語学力を問わず多数の方が参加してくださっています。カンファレンスでの学びを聞くだけで終わらせず、参加者の皆さんを巻き込んで学びから実行に移せたことは、非常に大きな意味があったように思います。
残念ながら、2020年度のカンファレンスはCOVID-19の影響により中止する運びとなりました。イベント開催に代わる発信ができないかと立ち上がったのがこのSOLA HPであり、今年度カンファレンスにお招き予定であった先生方のお話を記事にして投稿していく予定です。テーマは「多様な人を診る」です。医療関係者として将来、多様な背景をお持ちの患者さんやそのご家族に関わっていく上でできるサポートは何か、またそのために知っておくべきことは何か、患者さん当事者やサポーターの方々の生の声をお届けできればと思っています。
【最後に】
マネージャーの立場となり新しい先生や参加者の皆さんにお会いするたびに、数え切れない程たくさんのことを学ばせていただいています。力不足なことが多々ありますが、ご多忙のなかお越しくださる先生方、イベントを盛り上げてくださる参加者の皆さんのお陰で素晴らしいイベントが毎回成りたっており、感謝の気持ちでいっぱいです。
しばらくオフラインでのイベント開催は叶いませんが、このHPを通じて皆さんとの繋がりを保てたらと願っています。そして、イベント会場でまたお会いできる日を、楽しみにしております。